カナダで妊娠糖尿病になった話

カナダでは妊娠24週目から28週目頃に妊娠糖尿病の検査が必ず行われます。今回は私が第二子を妊娠中に妊娠糖尿病と診断された時のお話しをシェアしたいと思います。カナダ在住ではない方でも、妊娠糖尿病に少しでも興味があれば是非、立ち寄ってください。

LifeLabsにて糖負荷試験

まずはお世話になっている助産師さんに妊娠20週目の頃、妊娠糖尿病(Gestational diabetes)の検査を受けるように言われます。その時に受け取った用紙を持って家から一番近い、LifeLabsに行きます。

LifeLabsとは

カナダの臨床検査機関で病気の診断、治療、監視、予防に貢献している会社です。妊娠中の血液検査等は全てLifeLabsで行います。バンクーバーだけでも何店舗もあります。店舗のよって予約をしないといけない場合もあるのでこちらで予め問い合わせることが大切です。

私は第一子の時も妊娠糖尿病になってしまったので、今回は2時間コースの検査を最初から行いました。流れとしては、8〜12時間のファスティングの後、LifeLabsにて1回目の採血をします。その後、グルコースが75g入っている甘いだけの飲み物を5分以内で飲み干します。

そして1時間後と2時間後に再び採血をします。待機中は待合室にいなくてはいけませんが、トイレに行く事はもちろん可能です。

初めての人や糖尿病の疑いがない人は、グルコース50gのドリンクを飲むファスティングなしの1時間の検査を最初に受けることも出来ます。しかし、それに引っかかってしまうと75gコースを再びする必要があります。一度で済ませたい方は最初から75gの2時間コースをお勧めします。

そして後日、助産師さんから妊娠糖尿病の数値をオーバーしてると言われました。陽性です。その後、お産をする病院で妊娠糖尿病に関する講習を受けるように言われ予約をしていただきました。

病院での講習会について

検査から一週間後、病院にて血糖値の測り方や、食事療法に関する知識について等の2時間程の講習を受けました。そこで学んだことや、行われたことをお話したいと思います。

妊娠糖尿病歴2回目の私は、以前の経験や予め調べていた事もあり、あまり難しい事はありませんでした。しかし、多い日では一日7回も指から採血して血糖値を計らなくていけないのを思い出し、やはり妊娠糖尿病になってしまった事に少し悲しくなってしまいました。

妊娠糖尿病にかかりやすい人の主な特徴

  • もともと肥満体質の人
  • 35歳以上の高齢出産である人
  • 家族に糖尿病の人がいる人
  • 胎児が比較的、大きい人
  • ストレスが多い人
  • 羊水が多いと指摘された人

私の場合、父親が糖尿病予備軍であったり、姉も妊娠糖尿病になったことがある、普段から甘いものを好む嗜好がある傾向がありました。また、妊娠発覚後、目が疲れやすくなった事も血糖値と関係があるのではないかと思っています。(ただの携帯の見過ぎかも知れませんが。)

いずれにしよ、妊娠期間中は血糖をコントロールするインスリンの機能が低下するそうなので自分を責める事はないそうです。私も、第一子出産後には糖尿病がなくなりました。

食事療法について

講習会の後半では、食事療法について栄養士の方から学びました。内容は、朝昼晩の食事に加えて食後2時間後に間食する分割法です。1度に摂取する炭水化物の量は15gから30g。大切な事は、糖尿病だからと言って炭水化物は摂取する事と、寝る前、21時頃にベッドタイムスナックを忘れない事です。これによって10時間以上の空腹を避けて、朝の血糖値の上昇を抑える事が出来るそうです。そしてもちろん、甘い飲み物やお菓子、パンはしばらく避けると言う事です。

講習会では、主に炭水化物の量について着目していましたが、私が自分で調べて実践して良かったと思う事がいくつかあるのでそのお話もしたいと思います。

  • 野菜→タンパク質→炭水化物の順番で食べる。

もともと、サラダを好んで食べる事がなかったのですが、血糖値上昇を恐れて野菜をたくさん食べるように心がけました。また、私が糖尿病になったのは冬場という事もあり、温野菜+チーズを頻繁に食べていました。

また、炭水化物を単体で食べるのではなく、必ず、野菜かタンパク質を一緒に摂取する事が血糖値の上昇を軽減する事ができます。

  • 食事後は、運動する。

妊娠糖尿病発覚前は、食事後はお腹がいっぱいで横になったり、休んだりしていました。しかし、重い腰を上げて15分ほどのエクササイズをするだけで私の血糖値は大きく減少しました。散歩ですと20から30分程するのが良いみたいですが、私は主にユーチューブでできる宅トレをしていました。

私が参考にしていた動画

たった6分!食後の血糖値を下げて爆痩せする!

【妊婦さんもできる】二の腕ぷるぷる気になる人のための筋トレ!

【カエル足】血糖値を下げる5分運動

⚠️妊娠中の運動は個人差がありますので、必ずかかりつけの助産師さんに予めご相談してください

オススメの食材、メニュー

  • トマトジュース
どこのスーパーでも売っています。値段も$3〜5程でおてごろです。

トマトジュースを食前に1cup、飲むことで血糖値の上昇を大分抑える事ができました。ただし、トマトジュースの中でも砂糖や添加物がたくさん加えられてる商品には要注意です。購入前に商品の成分表を必ず確認しましょう。

私が、よく飲んでいたトマトジュースは、上記の商品です。塩分が加えられてしまってますが砂糖や添加物が入っていないので、こちらを選びました。日本の商品の様に無添加のトマトジュースを探す事は残念ながらできませんでした。

  • ピーナッツバター(無糖)、ミックスナッツ(無塩)

元々、甘党の私には本当に助けられたナッツ達。私は、ピーナッツバターをオーバーナイトオートミールに乗せたり、果物やクラッカーと一緒に食べたりしていました。

また、ピーナッツバターは自家製お菓子作りにぴったりの食材です。私は、炭水化物に気をつけないと行けないのでケトジェニックのBakingのレシピを検索しては作っていました。クッキー、ブラウニー、エナジーバーなどです。もちろん砂糖は使いません。(甘味は次のオススメの商品で紹介しますね。)

ただ、もちろんピーナッツバターは脂質がとても高いため食べ過ぎては太ってしまいます。そんな時は、無塩のミックスナッツを間食に摘むことをおすすめのします。ピーナッツバターはミックスナッツに比べて、ペーストになっているので自分が思っている以上にナッツを摂取しすぎてしまいます。 

いずれにせよ、ナッツ類は血糖値の上昇に大きく及ぼさないので糖尿病の方にはおすすめの食材です。

  • ラカント

ラカントとは、トウモロコシの発酵から得られる天然甘味成分「エリスリトール」と、ウリ科の植物「羅漢果(ラカンカ)」の高純度エキスを配合することによって砂糖の代替品となるカロリーゼロの甘味料です。

ラカントは日本でも注目されている人気商品ですよね。カナダでも、無事探す事ができました。血糖値の上昇に影響を及ぼさない事、人工甘味料とは異なり体に悪影響ではない為、低糖質のお菓子を作る時、またお料理で砂糖代わりにと、たくさん使用しました。

  • 自家製ピクルス
彩りもよく、空き瓶で簡単に作れる私の保存食です。

これは、とあるバンクーバーのカフェに行った時に食べたフムスとピクルスのトーストから影響を受けて作り始めました。普通のサラダは色合いも寂しく味の変化が乏しいのであまり好きでは無い私にサラダを食べるモチベーションを上げてくれるメニューになりました。

レシピも、アップルビネガー、ラカント、塩ととってもシンプルです。切ったお野菜を瓶に入れてビネガーエキスを注ぎ、1〜2日程冷蔵庫で寝かすだけです。ビネガー漬けなので日持ちもするし、何よりも生玉ねぎが苦手だった私が、バクバクと食べられるようになりました。お勧めのお野菜は、ラディッシュですが、旬のお野菜を色々と付けてみるのも良いですね。

  • 低糖質な手作り焼き菓子

この他、妊娠糖尿病期間中、私はたくさんの低糖質なお菓子を作りました。詳しいレシピ達は、またいつかの記事ででシェアできたらと思います。

食事療法後の経過と電話カウンセリング

講習会の後、三日連続で1日に7回の血糖値測定と食事の記録、1日に2回の尿によるケトン値の測定を行いました。その後再び、病院に行き、ドクター、管理栄養士、フィジオロジスト(運動生理学者)の方に個別アドバイスをもらいました。この時点で、インスリンを投入するか、食事と運動療法のみで進めていくかが決めらてます。私は幸い、インスリンを免れました。

その後、隔日で1日に3〜7日程の血糖値の検査を2週間行いました。使用していた血糖値測定器は携帯のアプリにリンクしていて、さらに病院がいつでもチェックできるようになっています。2週間後に、再びドクターと管理栄養士の方から電話のアポイントメントがありました。

その後、更に2回目の電話アポイントメントあり、そこで私の血糖値の測定が終わりました。その時点で私は、妊娠35週目。つまり、それ以降、出産までは今までと同じような食事、運動療法を続けるのみで大丈夫との判断をいただいたのです。ようやく、指に針を刺す毎日から解放されてホッとしたのを覚えています。

まとめ

このように私は軽度の妊娠糖尿病であったため、管理入院(カナダでは妊娠糖尿病での管理入院は聞いたことがありません。)やインスリンを免れることができました。しかし、妊娠初期の頃の血液検査によって妊娠糖尿病と診断される方もいたり、そもそも、身体に合う食材も人によって様々です。妊娠期間、ひとりひとり体調が異なるので私がシェアした事は参考になるかは分かりません。

しかし、妊娠糖尿病になって改めて、食事や運動の大切さを考えさせられ、とてもいい機会となりました。これから、妊娠糖尿病と診断されてしまった方も、自分を責めずに、是非、料理や運動を楽しんでください。

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